送別会

送別会での挨拶(送る側)

 多くの人にとって、送別会は、送られる側よりも送る側での参加することの方が多いはずです。親交の深かった上司や同僚としてのメッセージの他に、場合によっては司会や幹事という立場で軽く話す場面もあるかもしれません。どんな役職や立場でメッセージを述べる際にも、マジックスピーチは強力な武器になりますよ。

送る側が伝えるべきことは?

 転勤する、転職する、退職するなど、送られる人の状況は様々だと思います。しかし、「送別する」ということから考えて以下のような点は意識しておかなければならないと私は考えます。

  • 今までの感謝の気持ちを誠実に伝える
  • これまでの功績や実績にふれる
  • 新天地や今後の活躍を祈る言葉を伝える
  • 懐かしい思い出を振り返る具体的なエピソードを交える

とにかく、送られる人に「感動や懐かしさ、職場の暖かさを感じてもらい、新天地でもがんばろう!」と決意を新たにしてもらうことが、送る側の使命ではないかと思います。

親交の深かった同僚としてのメッセージ

 この場面でこそ、マジックスピーチは強力な力を発揮します。「親交の深かった」点で選ばれているわけですから、双方の関係性はかなり濃く、プライベートでも相応の付き合いがあると考えられます。かなり突っ込んだエピソードや2人にしかわからない出来事もあるのではないでしょうか。これにちょっと、マジックを添えると、よりエピソードを引き立てることができます。

ただし、お互いの立場もあるので以下の点を意識しておくと、はめを外しすぎることはないでしょう。

自分が上司の場合具体的ながんばりエピソードを紹介し、称えるとともに今後の活躍を願う
自分が部下の場合具体的なエピソードを例にして上司から学んだことを紹介し、感謝の気持ちを伝える
同僚か年の近い先輩後輩の場合仕事上の成功・失敗・笑えるエピソードや自分だけが知る人柄などを楽しく紹介する

マジックスピーチの具体例

 

自分が上司の場合

「紙袋からボトルの出現」を使った例

「いやー山本君とはよく飲みに行きました。金曜日の夕方になると、ニコニコ笑った山本君に『先輩!』って声をかけられると『よし!わかった!いくぞ!』って飲みに行くしかなかったです。本当に奥さんには申し訳なかったです。その分、これは胸を張って言えます。世界中の誰よりも、泥酔した山本君の愚痴を聞き、介抱したのは私です!」

「そんな山本君に君が大好きだったこれをプレゼントするよ。(といって、ペラペラに折りたたまれた紙袋をとりだし、広げてからおもむろに手を入れ、ワインボトルを取り出す)」

「もうすぐお子さんも生まれるんだよね。これからは家で赤ちゃんの寝顔でも見ながらこれを飲んでください。」

「新天地に行っても君のバイタリティーがあれば大丈夫!きっといい仕事ができることは私が保証する。ただし、飲み過ぎるんじゃないぞ!4年間本当にご苦労様!」

 

自分が部下の場合

「ばらばらの紙」を使った例 

「木下部長。5年間本当にお世話になりました。よく怒られ、叱られ、激怒されました。しかし、そこに愛があったことは私にはわかっていました。部長から営業のイロハを1から教えて頂いただいたおかげて、こんな私も月間売り上げベスト3に入ることもできました。部長も、自分のことのように喜んでくれたことが何よりもうれしかったです。」

「また、私が接客したあとには、必ず部長がやってきて声をかけてくださいました。」(といいつつ、ハガキ大の紙を何枚かポケットから出して重ねていき、最後におまじないをかけると『接客は、ここ、ハート!』と書かれた1枚の大きな紙に変わっている)

「部長の『接客は、ここ、ハート!』という言葉は一生忘れません。ハートを忘れず、これからも頑張っていきます。本当にありがとうございました。新天地でもご活躍ください。」

 

司会者や幹事の立場

 司会や幹事からの連絡の際に、ちょっと軽いメッセージを挟むことがあります。そんな時にもマジックスピーチは使えます。ですが、大事なことがあります。

それは、あくまでも脇役であるということを忘れないことです。送別される人の挨拶や送別する側の人の挨拶より目立ってはいけません。主役は、司会や幹事ではないのですから。連絡のついでに、ちょっと気の利いた瞬間芸的な短いマジックをセレクトするようにしましょう。

まとめ

 今回の記事をまとめると以下のようになります。

  • 送別会での送る側の挨拶でもマジックスピーチは強力な武器になる
  • 親交の深かった同僚という立場でスピーチする場合は、マジックを利用するとエピソードを一層引き立てることが可能
  • 立場により変わるが、感謝の気持ちや新天地での活躍を祈る言葉を必ず添える
  • 司会者、幹事としてマジックスピーチを利用する場合は、瞬間芸的な短いマジックをセレクトする

もし、あなたが贈る言葉を述べることになったら、マジックスピーチを使って、大いに笑わせ感動させてあげてくださいね。

  • この記事を書いた人

なんでやねんゴロー

 教師歴37年。マジック歴23年。
多くのイベントや各種施設で『ステージマジック』を中心に演じてきました。はじめは,お客様が驚き楽しんでくれることが喜びだったのですが,徐々にお客様から『やる気』や『感動』をもらっている自分に気づいてきたのです。
「『マジック』というこんな素晴らしいツールをスピーチに取り入れてみたらどうなるのだろうか?」という素朴な疑問からスタートしたマジックスピーチ。その絶大なる効果と成果に私自身が一番驚いています。

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