このマジックはマジックスピーチにもってこいです。マジックの現象は鮮やかなのに簡単にできます。しかも、様々なスピーチにあうように自分でストーリーを創作することができます。はじめてマジックスピーチに挑戦するにはうってつけのマジックです。
色づくノートとは
現象について
真っ白い本に、輪郭が現れて、最後にはそれに色がつくというものです。さらにもう一度、真っ白にもどしたりということも可能です。これでも十分な効果がありますが、少し工夫を加えるとメッセージを現したり、小さい物を取り出したりということも可能です。
魅力
マジックショップでは、カラーリングブックという名前で販売されています。とにかく、現象が鮮やかです。だいたいもののはＢ５かＡ４の本を使っていますので、ある程度の大きさやの会場や人数の集会などでも十分対応できます。
さらに、操作が簡単です。親指で本をめくる位置をずらすだけで、真っ白、輪郭、カラーの３種類の絵を現すことができるので、とにかくマジックをするというストレスがほぼありません。
特に小さいお子さんやおじいちゃんおばあちゃんには最高の武器になります。歓声が上がることもしばしばです。
色づくノートの原理
３種類の用紙
簡単に言うと、上の部分をでっぱらせた用紙、真ん中を出っぱらせた用紙、下の部分をでっぱらせた用紙が順番に重なっています。例えば、上をでっぱらせた用紙は白紙のみ、真ん中をでっぱらせた用紙はカラーの絵の用紙のみ、下の部分をでっぱらせた用紙は黒で輪郭が書かれた用紙のみとなっています。
つまり、上の部分をもってページをめくると全て白紙を見せることができます。下の部分をもってめくると輪郭が現れ、真ん中の部分をもってめくるとカラーの絵だけを見せることができるのです。簡単ですがうまくできています。親指の位置を微妙に変えるだけで本の特定のページのみを見せることができるというわけです。下の写真で手の位置が変わっているのがわかると思います。
ちょっとした工夫
親指の位置をかえてめくるだけですので、やる方にとってはストレスは少なくて安心です。しかし、デメリットもあります。親指の位置を変えているだけなので、何回も同じことをやるとばれることがあります。
それをばれにくくする工夫、本におまじないをかけるように本を回転させるというものがあります。本を回転させるという動作によって、親指の位置が変わっていることを気づきにくくさせます。また、巧みに話を交えながら、連続して次々と現象がおきないように時間差を使うという方法も有効です。
解説
セットアップ
使用するのは色づくノート１冊です。普通の手品道具ならそのまま出しておくことはできませんが、このマジックの場合はテーブルの上に置いておいたり、何気なく鞄から取り出すなどあやしい動きをすることなく準備できます。セットアップがほぼ必要ないという優れものです。
ただし、本に他の仕掛けを施した場合は、それに応じた取り出し方が必要になります
演技
例えば、「心から願えば夢は叶う！」というメッセージをスピーチで伝えたいとしましょう。スピーチのどの部分でやることも可能ですが、現象が強烈ですので、私は結論の部分で行うことが多いです。演技例はを参照してください。
「ここに真っ白なノートがあります。」（親指で上をはじいて白いページを見せる）
「それでは、せーのって言うからみんなで大きな声で『夢よ叶え！』って叫んでくれますか」
「せーの」
『夢よ叶え！』
「おっ！絵が現れた！」（親指で真ん中をはじいて輪郭を見せます）
「でも、輪郭だけじゃさみしいね。よしっもっと大きい声で叫んでみよう！いくよ。せーの」
『夢よ叶え！』
「うわー！夢に色がついた（親指で下をはじいてカラーのページを見せる）」
留意点
演技例の後に、「あれっ、声が小さいね。困ったな」といって、親指ではじく場所を変えて色を消したり、真っ白にしたりすという演出もできます。色が消えてしまったら、「さあ！もう一度声をそろえて大きな声で！」とか促してあげると、観客は会場一杯に大きな声を出してくれます。お子さんが多い場合は特に有効です。
みんなで声をだしてもらうことができるのもマジックスピーチならではです。観客の皆さんに一体感が芽生え、会場の雰囲気が盛り上がります。観客の皆さんの感情をコントロールできれば、スピーチ後も気持ちよく帰宅してくれるはずです。
ただし、どのマジックでもそうですが、この色づく本では簡単であるが故に、何回もやってしまい、ネタバレするという可能性があります。やり過ぎには十分注意しましょう。
まとめ
マジックスピーチのスタートとしてこの色づく本はもってこいのマジックです。
- 色づく本は、簡単で初心者にはもってこいのマジックです。
- ストーリーをうまく構成すればより効果を発揮するマジックです。
- 見せ方や演出も含めて練習しましょう。
私のユーチューブチャンネル（なんでやねん５６チャンネル：開設予定）では、文章で説明しきれなかった部分や文章で表現しにくい部分も動画で解説しています。あわせて参考にして頂ければありがたいです。
